昼夜逆転生活なので、誰もいないリビングで夜メシを食べるのが習慣な俺は、いつものように食事をしていた。
茶漬だった。
すると父親が帰ってきて、普通の語気で俺にこう言った。
「ニート脱出計画はどうなってる?」
脱出計画がいつのまにか発動していたらしい。
少し考え、「大学の資料を請求しているトコ」なんてことを、俺も表情を変えず返答した。
「○○大学って難しいんじゃないのか?」
「ほら、今って子供の人数が少ないから」
よく調べもせずよく言えたもんだと思った。しかも勉強なんてまったくしていないのに。
「じゃあ、バイトしつつ勉強をやり直すのか。まあ、よくいるよ」
バイトはするとは言ってない、と思ったがしなきゃいけないのだろう。もう21歳だし。
「そういうことになるのかな」
まるで他人事のようだった。
「じゃあ、大学行くまでバイトしたりしてね」
「怖いんだ。不良が居たりするのが。不良をみただけで小便が漏れそうになったりさ」
「どこにでも、嫌な奴はいる。むしろ嫌な奴のが多い」
正論だった。
「でもいい人も居るよ。ほら、長野の人とか」
ただの希望だった。嫌な奴だらけ、そんなことは解りきっている。
「妥協したらダメだよ。多分、多分だけど」
ようするに俺は勉強もしたくないし、働きたくも無い。
生きていたくもないし、死にたくも無かった。
なんで俺みたいな奴が生まれたんだ?
神様が居たとしたら、よっぽどの馬鹿だ。
居なくても、俺はよっぽどの馬鹿だ。
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