なんで生まれてきてしまったんだろ。
以下松本の思い出。
―――
列車から外を見ても真っ暗で何も見えないような夜22時に俺は目的地に着いた。
駅は大きくも小さくも無い風貌で、空気も多少は綺麗な感じがしたがそこまで変わらないような気もする。
取り合えず松本に着いたので迎に来てと電話をして、俺は東側出口とやらで待つことにした。
……それにしても全く心が弾まない。普通の人だったら遊びに来てるのなら大なり小なりワクワクするもんなんだろうに。ヒキコモリの弊害らしい。
周りを見渡すと都会とも田舎とも言えない地方都市のネオンがぼんやり光っていた。
そんなネオンを見ること15分ほど、もうすぐ着くと言う電話がきた。
向かい側のベンチに俺と同い年ほどのカップルが人目をはばからずにイチャイチャしてるし、早く迎えに着てよと思っているとまた電話が。
「もう着いたよー」
「おk−。東側出口に今いるけどどこにいけばいい?」
「隣にいるwww」
「ちょwww」
隣に座ってきた男二人がネッ友だったらしい。多少動揺しつつも俺は挨拶をした。
「どうもw」
初めて現実で会ったネッ友3人は社会人、イケメン、ガリ勉という風貌をしていた。
ネットとはいえ2−3年ほどの付き合いになるので、こんなもんだろうなと予想していたけどまんま予想通りだった。
緊張もしたが、最初の10分くらいでもう慣れた。もしや俺はあんまり人付き合いが苦手じゃないのかと思ったほどだった。
ただ3人はそれぞれ社会人と大学生なので、ニートでフリーターと身分を偽っている俺は多少心苦しかったけど。
その後俺たちは飲み屋で酒を飲んで話し合った。
ガリ勉風の大学生はどうやら話しベタのようで、助け舟を出すつもりで「俺も人見知りなんですww」と言ったら「どこがwww」と言葉が返ってきた。演技か地か自分自身も良くわからなかったけどその時、俺は確かにハイだった。
そしてそのテンションが落ちぬままカラオケへ。
ポニョやらアニソンやら歌った。
カラオケ後アパートへ向かう一行。
移動中行った夜の松本城が綺麗だった。
アパートで酒を飲み、色々喋った。
リア充の生活を少しだけど垣間見た気がした。
そして一日が終わった。
二日目。
アトピーが多少出てくるがなんとかファンデーションで隠し、大吟醸を4本開けビールも飲み遊んだ。
あんまり俺は酔わなかったが、ガリ勉風大学生は酔いすぎて性格が変わっていた。
「酒は水です!」とか言いなが動き回るその風体はまさに酔っ払い。
取り合えず俺は笑った。
三日目。
アトピーをファンデーションで隠すのも、もはや限界ギリギリだった。
しかし、目当ての松本城が楽しみだったので俺のテンションは結構高い。だって戦国から焼失の憂い目に遭ってない城なんだぜ?
そんなこんなで松本城へ。

まさに荘厳だった。
しかし、日曜日だったせいか人が多くて多少萎えた。
その後そばを食い、夕方帰り支度をして駅へ。
「またな!」
「またね」
三日間のオフ会が終わった瞬間だった。
楽しかったが、虚しくもあった。
俺の現状は最悪であり、這い上がる気力すらでてこない。
情報誌を見るだけで気分が悪くなる人間ってどうよ。どうみてもゴミだ。
そんなことを深夜の名古屋駅で考えていると、急に俺は居心地が悪くなって逃げるように家に帰った。
どうなってるんだ。俺は。
そして今日まで、いまだにバイト先や進路を決められずにいる。
もう本当に、……ケセラセラ。

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